カツオと中島くんなんてこの間抱き合ってましたよ。(語弊有り)かと思うと次の週は中島くんの女装姿にカツオがときめいていたし。(微妙に語弊あり)
タラちゃんとカツオとかマスオさんとカツオとかじんぱちさんとカツオとか?あれなんかすでに思考が丸見えですみません……
そういえば、サザエさんの視聴率が上がると株価が下がるそうなんですよね……日本経済の不景気に自ら貢献してしまいました。
拍手&コメントありがとうございます!下記反転にて返信です。
> 04/17 23:14 啓太様
コメントありがとうございます!そして文字化け確認のご連絡ありがとうございます!!な、なんてお優しい……!本当、感謝致します!!ご面倒おかけして申し訳ありません……
完全アナログ人間なので携帯もPCも機能がさっぱりで……お恥ずかしい限りです。
ありがとうございました!
それと、追伸で申し訳ないのですが……啓太様の日記にありました通り、リンクのHPアドレスを変更致しました。ここでご報告してしまいすみません。
シーズン2途中 赤+緑&運+狙。
固有名詞を抜いたので解りにくくなりました……
本文は『続き』からどうぞ。
昼下がりのカフェテラスは、比較的賑わいを見せていた。
「僕、注文とって来ますね!」
席を取った途端雑誌を開いた連れへ一言告げると、たっとカウンターの方へ―――多分、早々に食べたかったのだろう主にデザートのケーキなりパルフェなりが―――注文をしに小柄な影が駆け出す。
見せた背中は一見小さくばしっこいように見えるが、混雑したカウンター前では逆に人ごみを割ることが出来ない。なかなか中央まで辿り着けずオロオロしている姿を、偶然下ろした隣の席から目撃してしまった彼は溜息をついて席を立った。
「……注文、とって来る」
「いってらっしゃい。俺コーヒーね」
ごねもせず自ら注文を買って出た相手へ、座ったまま手を振る。何気ないふりを装ってもたつく小さな客の方へと歩く相方の後ろ姿を見送りながら、彼は背もたれに背を預けて口を開いた。
「こっちの連れは、彼に危害は加えないよ」
のんびりと告げられた言葉に、席の後ろで動きかけていた体躯が止まる。席についてからも帽子を被ったままの相手は、目深に下ろしたそれの下から僅か視線を送ってきた。
疑っているのか伺っているのか、もしくはただ一瞥くれただけか―――いまいち感情の読めない眼の動きを背中に感じながら、彼は変わらない口調で答えた。
「ちょっと愛想が悪いから私服姿だと誤解されやすいんだけど。大丈夫、ちゃんとカウンターまで連れて行くだけだから」
だから悪いけど、大人しくしていてくれないかな?と、穏やかでありながら僅か命令の形に、浮きかけていた体が緩やかに沈んだ。
別に言葉に臆したわけではない。ただ単に、実際人ごみを掻き分けてもらってカウンターの前に立った同席者の姿を認識して、どうでも良くなった。
無事に注文を開始した様子を確認すると、一瞬閉じかけていた雑誌に再度眼を落とす。
いざとなればここのカフェテラスにいる人間全員を叩き潰してでも、かの身の安全を図ることは出来る―――例え、潰すその中に非番でありながら拳銃を携帯したままの民警が混じっていたとしても。
後ろの相手から漂う余裕とも取れる態度に、変わらずカウンターの相方と隣に並ぶ小さな背中を見る藍色の瞳が微笑を刻んだ。
「ここの店に目をつけたのはなかなかセンスがあるよ。コーヒーの美味さには定評がある店なんだ」
世辞の言葉に、しかし返事はない。
そもそも店を選んだのは一緒に居た相手の方であり、その理由も表のボードに書かれた『本日のデザート』を目撃したからに過ぎない。
「ここ!この店にしましょうっ!」と似合わない眼鏡の下で輝かせた緑の瞳に、特に否定する理由もなく入っただけだ。コーヒーが美味かろうが不味かろうが、大した問題ではない―――美味いに越したことはないが。
視界を邪魔する帽子を引き、雑誌に描かれている一日一回は見る星柄の靴の記事に目を通す。
早く紙面に焼きついている物を手に入れたいが、僅かの休憩も蹴って車を飛ばしたところで進む距離は然程変わらない。それよりも運転を交代して任せている相手が過労で倒れる方が厄介だった。後部座席で心置きなく雑誌を読めるので、運転手はいた方が良い。
そんな合理性の判断の元入った店に天敵とも呼べる連中がいたのは、あくまで偶然だ。勿論、向こうが狙ってやってきてなければ、だが。
僅か芽を生やした疑念を感じ取ったわけではないだろうが、向こうの背もたれが軽く揺れた。
「滅多にない休みに、わざわざ仕事を招き入れるような真似はしないさ。ただ―――変装するなら、もう少し徹底した方がいい」
特に目立つ容姿をしているのだから―――そう、親切からの忠告が送られる。が、念のため、と渡された帽子を嫌々被っている身はこれ以上の変装はする必要はなく、またする気もなかった。
現にカウンターに居る、連れの隣に並んで皿をトレーへと乗せてやっている方は、その隣に居る眼鏡小僧が追っている逃亡者の一人だと気づいてはいないようだった。仮に気づいていたら、あそこまで面倒をみたりはしないだろう。残った相方が気づいていてなお知らないふりをしているのと比べると、大分差がある。
そこが彼の良いところなんだ、と指摘すればその相方は答えただろう。真実を知れば休日だろうと物取りを始める直情的な真面目さも含めて、良いところだと。
そんな訳で、相方との休日をつつがなく過ごすため、あえて彼は黙っているのである。
―――穏やかな昼の一時を過ごすには、瑣末に目を瞑ることが一番だ。
ふふっ、と腹の中とは真逆の、毒気のない笑顔を浮かべながら彼は席を立つ。長居は、無用だ。
結局一度も振り返らなかった赤い眼を捉えながら、彼はにこやかに言い放った。
「それではそちらも良いデートを」
上げられた片手に、返事はなかった。
席で待っているはずの連れが近寄ってきたのに、漆黒の双眸が怪訝そうに歪んだ。
「何で席立ってんだ?」
「ちょっと行きたいところあるの思い出して。悪いけど、それテイクアウトにしてもらって良い?」
トレーの上で湯気を立てるコーヒー―――あえて頼むまでもなくブラックのまま、砂糖もミルクも取ってきていない―――と、彼の分の砂糖とミルクたっぷりのカフェ・オレ化した元コーヒーを指差しながら頼んでみる。その指にはすでに車のキーが握られていて、引く気がないのが見て取れた。
「行きたいって、来るときには特に目的ないって言ってなかったか?」
「いやさ、ここ最近ずっと仕事で走りっぱなしでしょ?今の彼女が機嫌損ねないようにプレゼントの一つでも買っておかないといけないなーって」
「……おい、『今の』ってはなんだ」
また相手変えたのか、と言外に問う眼の前で「聞き間違いさ」と肩をすくめてみせる。その飄々とした動作に益々視線が強くなる横で、トレーを抱えたまま話に置いてけぼりになっている背の低い相手が口を開いた。
「あ、あのー……」
「ああ、ごめんね。コイツ顔むすっとしてるから、一緒に居て怖かったでしょ?」
視線を低くしながら、戸惑う顔に笑ってみせる。向かいでむすっとしていると形容した相手が本当にむすっとして「テメェ……」と怒気をみせるのに、慌てて低い位置の顔が振られた。
「そんな事ないですっ!すっごく親切にしてもらって、注文もしてもらって、重いからって皿まで運んでくれて、とっても優しかったです!!」
ふるふる、と括った髪を揺らして熱弁する相手に、今度は優しいと形容されてしまった相手が益々むすっとして叫んだ。
「あー!もういいもういい!―――おい、行くぞ!」
「はいはい。じゃ、またね」
「え?あ、はい!ありがとうございましたっ!」
またね―――?と首を傾げながらも、赤くなった顔を背けるように向けられた背とクスクス笑いながら手を振って去る後ろ姿に、ちょんまげの頭がぴょこんと一礼をした。
「待たせちゃってすみませんー!」
トレーを持って走ってくる姿に、雑誌を閉じる。相手が誰であろうと読み出したら閉じない習慣だったのだが、幾分か前から対象限定で一旦脇に退けるようになった。
紙面越しでは真っ直ぐに見つめてくる緑の瞳を見返すことが出来ない。
今日は度の入っていないレンズで遮られているが、それくらいはなければ駄目だという本人の主張はすんなり通された。その眼鏡もこちらの帽子もどのみち効果はない、と彼がわざわざ説くのを面倒くさかがったからだ。
トレーの上から軽食とデザート、それから飲み物がテーブルの上に並べられる。
なかなかに悪くない、芳醇な香りを立てるコーヒーカップを手に取りながら、ふと向かいの相手が手にするカップが同じ柄である事に気づく。普段ならコーヒーの苦味が駄目で、ココアやミルクといったお子様仕様の飲み物しか飲めない口なのだが。
ふうふうと息をかけてカップにつけられた口が、疑問を乗せた赤い眼に気づいて笑みを浮かべた。
「ここのコーヒー、すっごく美味しいらしいんですよ。でも僕苦手だから飲めないって言ったら、さっき一緒にカウンターに並んだ人がこうすれば大丈夫だって教えてくれたんです」
ほら、と見せられたカップの中はコーヒーの黒さなど微塵もない、甘い匂いの立てる白濁色が満ちていた。最早それはコーヒーではないのではないか―――そう思わなくもないが、啜る相手の顔は美味な物を口にした時の幸せそうな表情がある。ならそれで仔細は不要であり、意味は十分だった。
正しく純粋な、付け加えるなら割合質の高いコーヒーを味わっていると、早速デザートから食べようと開いた口が「あ!」と思い出したように叫んだ。
「そういえば、さっきこれを渡しておいてほしいって言われて預かったんです」
「……?」
はい、と受け取っていた紙片を渡す。怪訝そうな顔に申し添えられた一言を伝えた。
「いつもしてもらってばかりだから今日は宜しく、って―――お知り合いの人だったんですか?」
あの人、と柔らかな藍色の瞳を思い出す。どこかで見たことがあっただろうか―――と、親切にしてくれた漆黒の眼をした相手と一緒に出て行った人物を席に戻る間中考えたが、あの穏やかな顔は見当たらなかった。
なら彼の方に関係した知り合いなのかな、と思って掬ったクリームを舐めていると。
紙を開いた相手から、大きな舌打ちが響いた。
「ど、どうしたんですか?」
勢い込んで聞くが返事はなく、代わりに赤い眼が忌々しそうに歪む。
してやられた―――
真ん丸に見開かれた緑の眼の前で、テーブルに並ぶ注文品とは別に値段の書かれたシートが、ぐしゃりと握り潰された。
―――
4人のうち腹黒さで勝りました。